特撮ヒーローの中で、特にカラーヒーローもの等では、おのおのの自己紹介や名乗り上げと言ったものが半ばお約束で挟まれることがあります。これはそのヒーローの戦いに正当性を持たせるものだったり、また敵と戦うヒーローのかっこよさを表現する一つの手法で、どことなく歌舞伎的な要素を感ると思います。そのいわゆるヒーローの名乗り上げに関してですが、具体的にどんな主義主張をしていたのか、大まかに分類してみると、様々な種類のものがあるものの、幾つか共通性が見られるものがあって、下記のようなものが存在しています。

◯◯レンジャーごっこしてたあなたへ

色々な名乗りの種類

自己紹介型 戦う交通安全
天に輝く五つの星
俺は太陽の子
銀河を貫く伝説の刃
俺が最後の希望だ
天賀呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ
天下御免の侍戦隊
行動姿勢 ズバッと参上ズバッと解決
タイマン張らしてもらうぜ
一つ非道な悪事を憎み(より下略)
人も知らず世も知らず影となってて悪を打つ
愛ある限り戦いましょう、命燃え尽きるまで
思想表明 人の命は地球の未来
果てなき冒険スピリッツ
燃え立つゲキは正義の証
正義のロードを突き進む
忍びなれども忍ばない
敵への警告、命令 お前の罪を数えろ
見よ
絶望がお前のゴールだ
ひとっ走りつきあえよ
通りすがりの仮面ライダーです。覚えておけ
自分への鼓舞 輝け
戦え
唸れジャングル
自分への鼓舞 輝け
戦え
唸れジャングル
俺、参上!

 他にも、様々な名乗り上げがあったりするのですが、中にはこれらの名乗り上げを意図的にやらないものもあります。たとえば、仮面ライダークウガシリーズ等がそうです。これをある種リアル系と呼んでいる人もいるが、こうしたお約束の要素を省いて、子どもだけで無く一般的な大人がみたときにもそれを楽しめるようにと配慮されたものがあるということになります。他にも、名乗り上げはするものの、それ自体に何らかのストーリー上の由来や意味があって、それ自体が一つのストーリー的枠組みに深く絡まり、その後の展開等を予感させるもの等もあります。これは元々コミックスやアニメ、小説等で行われてきた手法ですが、ご多分にも漏れず特撮ヒーローものにも十分すぎるほど取り入れられています。

ヒーローになるには

名乗りというものの根源としてあるもの

 勘ぐりすぎと言われそうですが、こうしたヒーローの名乗りというものの根源はやはり、平安末期から鎌倉時代までの間の武士の作法である「名乗り」が起因として有るのだと思います。この名乗りは「やあやあ、吾こそは三河の国の住人、足助次郎重範なり。 畏くも一天万乗の君(後醍醐天皇)の勅命により、朝敵を征伐するためにここに参った。」という風に、基本的に自分自身の姓名や所属、身分、出生地、そしてなぜ戦うかの理由を述べます。

 これは後々奇襲戦法などを行う源義経が出てきたことや、元寇との戦いで、全く通用しない考えだったことから、無くなっていきましたが、むしろストーリーの世界では、かっこよさを持つ一つの要素として、効果的に使われるようになっていっている気がします。 特に歌舞伎などではこれらの名乗りの文化が一度復興していますし、元来の日本人の生来的気質として、ヒーローかくあるべしの項目の一つにこの名乗りが入っていたのでは無いでしょうか。

 何にせよ。それぞれの戦隊シリーズものの特徴というものが一発でわかる仕組みでもありますので、今後もヒーロー戦隊ものはこの調子で続いていけばなと思っています。

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